「SIMを挿したのに、アンテナは立つのに、なぜかインターネットに繋がらない…」 「持ち込みのSIMフリースマホで楽天モバイルを使いたいけど、何か特別な設定が必要?」

楽天モバイルの利用開始時、特に他社で購入したスマートフォンを使う場合に、このような「データ通信ができない」トラブルに遭遇することがあります。その原因の多くは、インターネット接続に必要な**「APN(アクセスポイント名)」**が正しく設定されていないことにあります。

当ブログ「楽天モバイル大全」では、2025年7月4日現在の最新情報に基づき、このAPNの役割から、iPhone/Androidそれぞれの具体的な設定手順、そして「設定したのに繋がらない」といった場合のトラブルシューティングまで、その全てを徹底的に解説します。

そもそも「APN」とは?なぜ設定が必要なのか

APNとは、一言でいえば**「スマートフォンがインターネットに接続するための、専用の接続先(住所)情報」**です。

スマートフォンは、SIMカードを通じて携帯電話会社のネットワークに接続しますが、そこからさらにインターネットの世界へ接続するためには、このAPNという「住所」を正しく指定してあげる必要があります。

楽天モバイルで正規に購入したスマートフォンや、近年の国内版SIMフリー端末の多くは、楽天モバイルのSIMを挿入すると、このAPN情報が自動的に設定されるため、ユーザー側での操作は原則不要です。

しかし、一部の端末ではこの自動設定がうまく機能せず、「手動」でAPN情報を入力してあげる必要が出てくるのです。

APNの「手動設定」が必要になる主なケース

手動でのAPN設定が必要になるのは、主に以下のようなケースです。

  • 他社(ドコモ・au・ソフトバンクなど)で購入した、少し古いAndroidスマートフォン
  • 海外で購入したSIMフリースマートフォン
  • 一部のSIMフリー対応モバイルWi-Fiルーターや、ホームルーター
  • OSの大型アップデート後などに、何らかの理由でAPN設定が消えてしまった場合

楽天モバイル公式サイトで購入した端末であれば、このような手間は基本的に発生しません。
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楽天モバイルの正しいAPN情報【2025年最新版】

手動で設定する場合、以下の情報を入力します。特に重要なのは「APN」の項目です。一字一句間違えないように入力してください。

設定項目入力値
名前(Name)Rakuten(任意。ご自身でわかりやすい名前でOK)
APNrakuten.jp
ユーザー名(Username)(未設定 or 空欄)
パスワード(Password)(未設定 or 空欄)
認証タイプ(Auth Type)PAPまたはCHAP
APNタイプ(APN Type)default,supl
APNプロトコルIPv4/IPv6
APNローミングプロトコルIPv4/IPv6
MCC440
MNC11

※お使いの機種によっては、上記以外の項目もありますが、それらは基本的にデフォルトのままで問題ありません。

【画像付き解説】AndroidでのAPN手動設定手順

Androidスマートフォンで手動設定を行う、最も一般的な手順を解説します。

  1. 「設定」アプリを開く まず、スマートフォンの「設定」アプリを開きます。
  2. 「アクセスポイント名」の画面へ進む 「ネットワークとインターネット」→「SIM」→(楽天モバイルのSIMを選択)→「アクセスポイント名」の順にタップします。(※機種により若干メニュー名が異なります)
  3. 新しいAPNを追加する アクセスポイント名の一覧画面で、右上の「+」アイコンをタップし、新しいAPNの追加画面を開きます。
  4. APN情報を入力する 上記の「正しいAPN情報」の表を見ながら、各項目に正確に入力していきます。特に「APN (rakuten.jp)」と「APNタイプ (default,supl)」を間違えないように注意してください。
  5. 設定を保存する 入力が終わったら、右上のメニュー(︙)をタップし、「保存」を選択します。
  6. 作成したAPNを選択する【最重要】 APNの一覧画面に戻るので、今新しく作成したAPN(例:「Rakuten」)の右側にある丸いラジオボタンをタップして、チェックを入れます。この「選択」作業を忘れると、設定が反映されないため、最も重要なステップです。
  7. スマートフォンを再起動する 最後に、スマートフォンを一度再起動します。再起動後、Wi-Fiをオフにして、画面上部のアンテナ表示の横に「4G」や「5G」といったマークが表示されれば、設定完了です。

iPhoneでのAPN設定について

iPhoneの場合、AndroidのようにAPN情報を手動で細かく編集する画面は、原則として存在しません。APN設定は、主に以下の方法で自動的に行われます。

① キャリア設定アップデートを確認する

楽天モバイルのSIMを挿入し、Wi-Fiに接続した状態で、「設定」→「一般」→「情報」の画面を開きます。数秒待つと、「キャリア設定アップデート」というポップアップが表示されることがあります。表示されたら、必ず「アップデート」をタップしてください。これにより、最新のAPN情報がiPhoneにインストールされます。

② ネットワーク設定をリセットする

上記でうまくいかない場合、「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」を実行すると、APN情報が再構築され、繋がるようになることがあります。

設定しても繋がらない!よくある原因と最終チェックリスト

  • □ 新しく作ったAPNのラジオボタンを選択(有効化)しましたか? → 最も多い見落としポイントです。必ず選択してください。
  • □ APN情報、特に「rakuten.jp」は一字一句間違えずに入力しましたか? → スペルミスや、余計なスペースが入っていないか確認してください。
  • □ 設定後にスマートフォンを再起動しましたか? → 設定を確実に反映させるために、再起動は必須です。
  • □ そもそも「モバイルデータ通信」はオンになっていますか? → 端末の基本設定を確認しましょう。

まとめ:正しいAPN設定で、持ち込みスマホも快適に

楽天モバイルのAPN設定について、その手順と注意点を解説しました。

  • APN設定は、持ち込みのSIMフリースマホなどを利用する際に必要となる「ネット接続のための住所設定」。
  • Androidでは、設定アプリからAPN情報を手動で入力し、最後に「選択」するのが重要。
  • iPhoneでは、基本的に自動設定。うまくいかない場合は「キャリア設定アップデート」を確認。

少し専門的な内容ですが、一度設定してしまえば、その後触る必要はほとんどありません。このガイドを参考に、正しい設定を行い、楽天モバイルの快適なデータ通信をご活用ください。 月額3,278円でデータ使い放題!楽天モバイル「最強プラン」の詳細を見る