「毎月のスマホ代を安くしたいけど、スマホの操作は難しそうで不安…」
「今使っているガラケー(ガラホ)のまま、楽天モバイルの安いプランに乗り換えられない?」
「親に楽天モバイルを持たせたいけど、通話がメインだからガラケーで十分。果たして使えるの?」

楽天モバイルの「データ無制限3,278円、使わなければ1,078円」という圧倒的な低価格。これを、使い慣れたガラケーで利用できたら最高ですよね。

しかし、楽天モバイルでガラケーやガラホを利用しようとすると、そこには「通話料」に関する、非常に大きな“落とし穴”が待っています。

この記事では、楽天モバイルでガラケー・ガラホが利用できるのか、その条件と、なぜ「ガラホでの利用は、絶対におすすめしない」のか、その明確な理由と、本当の“最適解”を徹底的に解説します。

結論:ガラホは使える。しかし「通話料が有料」になるため本末転倒

まず、この記事の最も重要な結論からお伝えします。

  • 従来のガラケー(3G端末):利用不可
    楽天モバイルは4G/5G専用のネットワークであり、3G回線は提供していないため、3G専用のガラケーは使えません。
  • ガラホ(4G LTE対応端末):条件付きで利用可能
    ドコモ・au・ソフトバンクなどが販売している、4G LTEに対応したAndroidベースのフィーチャーフォン(通称ガラホ)は、条件を満たせば利用できます。

しかし、ここからが最重要です。ガラホで楽天モバイルのSIMを使った場合、楽天モバイル最大のメリットである「Rakuten Linkアプリによる国内通話無料」が利用できません。

ガラホから発信する通話は、すべてOS標準の電話機能を使うことになり、30秒あたり22円(税込)の通話料がそのまま発生します。「通話メイン」でガラホを使いたい人にとって、楽天モバイルを選ぶメリットはほぼ無くなり、むしろ割高になる「本末転倒」な結果になってしまうのです。

ガラホで楽天モバイルを使うための「3つの必須条件」

それでも、「待ち受け専用として、月額1,078円で回線を維持したい」という方のために、ガラホで利用するための3つの必須条件を解説します。

条件1:SIMフリーまたはSIMロック解除済みであること

他社で購入したガラホには「SIMロック」がかかっている場合があります。事前に各キャリアのマイページ(My docomoなど)から、SIMロック解除の手続き(無料)を完了させておく必要があります。

条件2:楽天回線の「Band 3」に対応していること

楽天モバイルの4G回線は「Band 3」という周波数帯がメインです。お持ちのガラホがこのBand 3に対応している必要があります。auやソフトバンクのガラホは対応している機種が多いですが、**ドコモのガラホ(SH-02Lなど)は、Band 3に非対応の機種が多い**ため、特に注意が必要です。

条件3:VoLTE(ボルテ)に対応していること

楽天モバイルの通話は「VoLTE」という、4Gデータ通信網を使った高音質な通話方式が必須です。お持ちのガラホがVoLTEに対応していない場合、データ通信はできても、通話ができない可能性があります。

ガラホで楽天モバイルを使う場合の「APN設定」

ガラホは、スマホと違ってAPN(アクセスポイント名)が自動で設定されません。楽天モバイルのSIMを挿入した後、必ず以下の「手動設定」が必要です。

  1. ガラホの「設定」メニューから、「無線・ネットワーク」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名(APN)」と進みます。
  2. 新しいAPNを追加し、[名前]に「楽天」(任意)、[APN]に「rakuten.jp」と入力します。
  3. [認証タイプ]で「PAPまたはCHAP」を選択し、設定を保存します。
  4. 作成した「楽天」のAPNを選択すれば、データ通信が可能になります。

【プロの提案】ガラホ運用より「かんたんスマホ」への乗り換えが断然お得

ここまで解説した通り、ガラホでの楽天モバイル運用は、技術的なハードルが高く、何より「通話が有料」になるという致命的なデメリットがあります。

「通話をお得にしたい」という、ガラケー/ガラホユーザーの本来のニーズに応えるための本当の“最適解”は、楽天モバイルで「操作が簡単なスマートフォン」に乗り換え、Rakuten Link(無料通話)の恩恵を100%受けることです。

おすすめ端末①:AQUOS wish シリーズ(例:AQUOS wish4)

ガラケーからの乗り換えに、現在最もおすすめできる端末です。シャープ製の「国産スマホ」であり、防水・防塵・耐衝撃・おサイフケータイと、ガラケー(ガラホ)が持っていた安心感を全て備えています。さらに、アイコンや文字が大きく表示される「かんたんモード」を搭載。楽天モバイルのキャンペーンで**「一括1円」**の対象になることも多く、ガラホを無理やり使うよりも、遥かに安く、便利で、安心です。

おすすめ端末②:iPhone SE (第3世代)

「ボタン操作のガラケー」から「タッチ操作のスマホ」へ変わるなら、最も直感的に操作できるiPhoneも有力な選択肢です。特に「iPhone SE」は、ホームボタン(指紋認証)が残っているモデルもあり、操作に迷いません。もちろんRakuten Linkアプリも快適に動作します。

これらの端末なら、楽天モバイルの「通話無料」メリットを最大限に活かせます。

まとめ:「通話メイン」なら、ガラホ運用は“悪手”

楽天モバイルとガラケー・ガラホの相性について解説しました。

  • 3Gの「ガラケー」は、楽天モバイルでは使えない。
  • 4Gの「ガラホ」は条件付きで使えるが、Rakuten Linkが使えないため「通話料が全て有料」になる。
  • 「通話メイン」で使いたい人ほど、ガラホ運用は損をする。
  • 結論:楽天モバイルの「1円スマホ(AQUOS wishなど)」に乗り換え、「かんたんモード」と「Rakuten Link(無料通話)」を使うのが、最も賢く、最も安い選択である。

「ガラケー(ガラホ)がいい」というこだわりが、「毎月数千円の高い通話料」という結果を招いては本末転倒です。ぜひ、楽天モバイルの「かんたんスマホ」+「無料通話」という、シニア世代やスマホ初心者にとって最強の組み合わせをご検討ください。